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火葬場に空きがない時どうする?

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近年、日本では葬儀難民の増加が社会問題となっています。葬儀難民とは、火葬場が不足しているため、亡くなってからお葬式が行われるまで、一週間から十日も待たされる遺族を表した言葉です。特に東京都は、葬儀難民が多発している地域なので、東京在住の方は対策を考えておく必要性が高いです。

日本は高齢化社会が進んでおり、昔と比べて亡くなる人の数は増加傾向にあるうえ、火葬場の数が増えていない事が、葬儀難民が生まれる原因です。厳密には、火葬場は早朝や夕方には予約に空きがある場合も多いです。しかしお葬式は、午前中にお葬式・告別式を行い、昼過ぎに火葬を行うというのが一般的な流れです。遺族や参列者の事情を考えれば、イレギュラーな時間帯の使用は難しいのが実情です。

すぐにお葬式が出来ないとすると、火葬場に空きが出来るまで遺体を保管しておく必要があります。ドライアイスや防腐剤を使用する事で遺体の腐敗を遅らせる事は可能ですが、これらは一日あたり約1万円の料金がかかります。エンバーミングという高度な保存方法を使えば、更に長持ちしますが、費用は最低でも10万円以上は掛かります。

そのうえ自宅で遺体を保管出来ない場合は、遺体安置施設を利用する必要がありますが、その場合は更に一日あたり平均1万円はかかります。ゆえに何日もお葬式が出来ないと、遺族の気持ちの問題だけでなく、金銭面での負担も大きくなる問題が生じます。しかも現代の保存技術(湯灌やエンバーミング)が進歩しているとはいえ、さすがに一週間以上経つと遺体の傷みの進行は避けられないので、その事が遺族の心を痛める原因にもなっています。

火葬場が不足しているならば新たに作れば良いのではと思うかもしれませんが、多くの場合は近隣住民からの猛反発に遭うため、新設されるケースは少ないです。反発の主な理由は「近くに火葬場があるのは縁起が悪い」「土地の価格が下がる」などが挙げられます。

実際、東京23区は日本で最も人口が多い地域ですが、23区内の公営の火葬場は臨海斎場と瑞江葬儀所のわずか2ヶ所しかありません。東京都は民営の火葬場はかなり数多くありますが、公営と比べて料金が高いのがデメリットです。

また火葬場の地域に住む住民以外は、利用料が高くなるのも問題の一つです。前述の臨海斎場の場合、港区、品川区、目黒区、大田区、世田谷区の5地域の住民は火葬料が34500円ですが、それ以外の地域住民だと70000円となっています。当然、他地域へ移動することは時間的・金銭的負担も増えるので、難しいケースが多いです。

葬儀プラン等を事前に考えて、即座に火葬場に連絡するしかない

こうした葬儀難民問題に個人で対応するにはどうすれば良いのでしょうか?結論を言うと遺族が出来る方法は、亡くなったら速やかに火葬場へ予約の連絡する事しかありません。

当然ながら、人が亡くなるのはいつになるかわからないので、事前に火葬場を予約しておくというのは現実的ではないです。しかし、予め葬儀会社やプラン、遺体の安置場所等を考えておく事は可能なので、そういった準備はしておき、いざという時にすぐに火葬場へ連絡できる体制を整えておく事がポイントになります。なお遺体安置施設を利用する場合にも、空きが無い可能性もあるので、やはり早めに連絡する体勢を取ることが重要です。

火葬場に空きがない時どうする?まとめ
・火葬場不足は全国的傾向だが、東京は特に葬儀難民が多発する
・一週間を越えると、エンバーミングで遺体保存するにも限界
・亡くなったら速やかに火葬場の予約連絡をするしか方法はない
・事前に葬儀プラン等を決めておき、即連絡できる体制を取るのが重要

葬儀難民を減らす対策は色々考えられます。例えば、六曜に拘らない風潮を作っていくのが一つの方法でしょう。六曜の中の「友引」は、身内にも不幸が及ぶとされて、火葬や葬儀を行うのは避ける人が多かったのです。よって友引の日は、大抵の火葬場が休場日となっています。とはいえ、今どき六曜を信じている人など一部の高齢者ぐらいで、ほとんど意味のない風習と化しています。友引での火葬が一般化すれば、葬儀難民の減少に繋がるのでは?

また、火葬場新設のために、地域住民の理解を求めるように働きかけていく事も重要です。それ以外にも、他地域の住民でも安価に火葬場を利用出来るようにするなど、国全体で葬儀難民の問題に取り組んでいく事が求められるでしょう。

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