HOME > 死亡後の手続き > 通夜や葬式に誰までを呼ぶ(連絡する)か?
家族が亡くなった場合に悩む問題の一つが、通夜やお葬式の告知を、誰まで連絡(電話)すべきか?という点です。手順については通夜や葬式(告別式)の告知・連絡の手順のページに書きましたので、ここでは呼ぶ相手に絞って言及します。
通夜や葬式は、基本的に突然スケジュールが決まるので、出席者に負担を掛けてしまう場合もあります。ゆえに、普段ほとんど交流の無い血縁者にまで連絡をすべきなのか、故人が定年退職前に勤めていた仕事の同僚にも知らせるべきなのか、付き合いの薄いご近所さんはどうするか、といった告知範囲をどこまでにするのか悩み所です。こうした連絡相手の選定はあくまでもケースバイケースですが、以下で一般的な連絡相手の範囲について記述します。
まず親族については、一般的に三親等ぐらいまでに連絡をするのが通例です。つまり、故人の両親、子供、兄弟、祖父母、叔父や叔母、甥や姪などが該当します。故人の配偶者については、配偶者とその両親、兄弟ぐらいまでに連絡するのが一般的で、その先への連絡は彼らに任せましょう。なお、故人に離婚経験がある場合、元夫(妻)や子供に連絡すべきかどうかは、離婚した原因なども関係するので一概には言えませんが、一報を入れておくのが無難でしょう。
次に友人についてですが、遺族が故人の友人関係を全て把握している可能性は薄いです。ゆえに、故人が最も親しかったと思われる友人に連絡を取るのがベターです。その友人から交友関係を聞く、あるいは訃報を伝達して貰うと円滑に進みます。当然ながら、故人の交友コミュニティが一つとは限りませんので(学生時代からの友人と趣味活動の仲間は違うなど)、連絡相手が多岐にわたる場合もありますから、完璧に交友関係全員に訃報が届くかは分かりませんが、とりあえずは仕方ありません。
職場関係では、故人が会社に勤めていた場合、その会社へ連絡するのはもちろんの事、上司や同僚にも直接連絡を入れるのが望ましいです。しかし、故人が既に定年退職していた場合は(定年してからの年数にもよりますが)一般的には連絡を入れる必要はないとされます。とはいえ、お世話になった会社へ一言連絡しておくのが、社会人のマナーとして無難かもしれません。
最後に地域住民への連絡は、町内会(マンションなら管理組合)などへ一報しておけば良いです。最近の日本では、隣に住んでいる人の名前すら知らないというぐらい近所付き合いが希薄な人も少なくありませんが、特に自宅で通夜を行う場合は、隣近所へも多少の迷惑がかかるので、一言連絡を入れてるのがベストです。
なお、通夜や葬式の連絡手段は電話が基本ですが、近年ではメールはおろか、ラインやフェイスブックなどのSNSで告知するケースもあるようです。確かにSNSは、一度に複数の相手に告知できるというメリットはあるものの、故人の死を軽く見ていると(特にお年寄りから)取られかねないので、出来れば電話で直接伝えるのがベターです。
通夜・葬式の連絡相手まとめ
・三親等までの近親者
・近しい友人(一番親しかった友人から交友関係を聞くと良い)
・故人の勤めている会社。定年後なら年数によりけり
・住んでいる地域の町内会など
・連絡は電話が基本、ラインやフェイスブックでの告知は避けるべき
といった具合に、通夜や葬式の告知連絡は中々難しい点もあります。こうした問題の解決策として、故人が亡くなる前に「終活」の一環として、死んだ時に連絡して欲しい相手のリストを作ってもらう方法が考えられます。故人は自分の意思が尊重されますし、遺族にとっても連絡が円滑に進むので有難いでしょう。
問題は、高齢者に終活を勧めるタイミングの難しさですので、親に終活の話を上手に勧める方法のページを参考にしてみて下さい。エンディングノートに友人や参加コミュニティの事を書いてもらえば、連絡するのも楽になります。