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納骨堂の選び方〜料金や評判とデメリット

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近年、日本では墓不足が社会問題となっています。日本人の核家族化や死生観の変化に伴って、先祖のお墓(寺院墓地)を受け継ぐ人は減少しています。実家を離れて新たな場所にお墓を建てる人が増えた結果、全国的にお墓が不足する事態に陥ったのです。

「お墓が足りないなら自治体が新たに公営霊園を作れば良いのでは?」と考える人もいるでしょうが、お墓の新設は近隣住民から激しい反発に遭う可能性が高く、中々難しいというのが実情です。公営霊園の多くが、交通の便の悪い山奥などにある理由です。

こうした墓不足を受けて、最近では散骨手元供養などのお墓を必要としない新たな埋葬方法も口コミで広まっています。それらと並ぶ新たな方法の一つが、納骨堂への埋葬です。納骨堂とは、遺骨を預けて管理してもらう屋内タイプのお墓の事です。

管理・運営する母体によって、寺院納骨堂、公営納骨堂、民営納骨堂の三種類があります。運営母体ごとの特徴は通常のお墓と同じで、公営の方が料金が割安ですが、人気が高く抽選になるケースもあります。以下で納骨堂の評判やデメリットを解説してみます。


※民営の納骨堂の例

納骨堂にはいくつかのタイプがあり、収納庫が縦横にいくつも並んだロッカー式や、個別に仏壇が用意された仏壇式、決められた参拝スペースまで遺骨が自動的に運ばれてくる自動搬送式、など様々です。どのタイプの施設が好みかは人それぞれでしょうから、購入前に納骨堂内を見学させて貰って比較すると良いでしょう。

納骨堂は、お墓と比較して様々なメリットがあり、選び方のポイントになります。まず屋内という環境の良さが挙げられます。掃除や草むしりなどの手間がかかりませんし、雨の日や夏の暑さといった天候にも左右されない事が特長です。特に高齢者は、暑い夏の墓参りは体力的に厳しいという問題があるので、冷房の効いた納骨堂には大きなメリットです。

他にも、納骨堂は都市部に多いので交通面での利便性が高いのもメリットです。納骨堂はビルのように高層式のため、一般的な墓地よりも省スペースで済むことが、都心に作れる理由です。そのうえ、外観からは「霊園」という感じがしない建物として作られるので、お墓特有のネガティブな評判が起きにくく、周辺住民の反対も比較的少ないのです。

つまり都心の納骨堂には、山奥にある霊園のデメリットを全て解消している存在なのです。しかも後述するように、料金も普通のお墓よりも安いです。この便利さとコスパの良さが、納骨堂の評判が高まっている理由です。

納骨堂の料金は通常のお墓より安い

そして、後継者が不要という事も納骨堂のポイントです。一般的なお墓では、後継者がいなくなった場合、管理や供養が滞って無縁墓となります。一方、納骨堂の場合は後継者不在でも永続的に管理・供養してもらえるのがメリットです。ただし、遺骨の収蔵期間は三十三回忌までに区切られている場合も多いので、永久に供養して貰えるのか?というのが、選び方の大きなポイントになるでしょう。

最後に、最も重要な選び方のポイントになる、料金についてです。納骨堂は一般的なお墓を購入するよりも料金が安いです。お墓の費用の全国平均がおよそ200万円であるのに対し、納骨堂の料金は平均50〜100万円程度と、半額以下で済みます。

一般的にロッカー式の納骨堂が比較的安く、自動搬送式がやや高めの傾向です。納骨堂によっては、形に拘らなければ10万円以下で供養出来るプランもあったりします。ネットの評判だけでなく、内部を見学させてもらい、じっくり比較すると良いでしょう。

余談ですが、納骨堂はお墓と比較すれば安いものの、建物や区割りからすると高額だという評判もあります。墓地は家族毎に1〜2平米程度のスペースが割り当てられますが、納骨堂では一家族あたりのスペースは極めて小さいです。にも関わらず、料金は墓地の半額程度する事を考えると、納骨堂は割高と言う意見があるのも頷けます。しかし、屋根付き冷暖房完備で、交通が便利な場所にあるなどの利便性を考えると、十分妥当な料金ではないでしょうか?

納骨堂の選び方〜料金や評判とデメリットまとめ
・屋内なので掃除や手入れの手間が無い、冷暖房完備な事がメリット
・都市部にあり、交通の利便性が良いとの評判が多い
・寺院墓地と比べれば料金が安い。プランによっては10万円以下も

このように、納骨堂には数多くのメリットがあります。唯一の大きなデメリットを挙げると、お盆やお彼岸など墓参りで混雑する時期には、かなり待ち時間が生じる事です。特にエレベーターでお墓を動かす自動搬送式は相当待たされるので、不満の評判が多いので注意が必要です。

但しそれ以外には大きなデメリットはなく、駅のコインロッカーっぽいイメージがする事、花を添えたり線香を焚く事が禁止の施設もありお墓参りの感じがしない、等の評判もあります。しかしこれらは、人によって感性が違うので、全くデメリットに感じない人も居るでしょう。

お盆やお彼岸も、時期を数日ずらせば混雑は大きく緩和されるので、風習に拘らない人には大きな問題にはなりません。墓不足の日本にとって、納骨堂への埋葬は今後スタンダードな方法になっていくと思われます。

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