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ゴルフ会員権を相続する方法

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ゴルフ会員権とは、会員制のゴルフ場を利用できる権利証の事です。ゴルフ会員権は市場で売買も行われており、資産としての価値があるとみなされ、相続税の対象になっています。

バブル時代(1990年頃まで)には、ゴルフ会員権も投機の対象となり、1億円以上の値段が付いていた事もありました。しかしバブル崩壊で株価や土地の値段と同様、ゴルフ会員権も暴落し、現在では平均100〜200万円程度まで価値が下がっています。当時購入したゴルフ会員権を、現在でも売るに売れない「塩漬け」状態で保持している富裕層も少なくありません。

ゴルフ会員権を相続する場合、そのゴルフ場のメンバーとしての権利を引き継ぐか、売却してお金に換えるかのどちらかになります。そしていずれの方法でも、一旦名義変更が必要です。売却する場合でも、一旦相続人の名義に書き換え、その後改めて売却の手続きを行う必要があるのです。このあたりの手続きは、不動産自動車を相続せずに売却する際と同じです。

注意すべき点として、ゴルフ会員権は複数人の名義には出来ません。よって、相続人が複数いた場合は誰か一人代表者を選ぶ必要があります。そしてゴルフ場によっては、年齢制限や他のゴルフ場の会員になってないか等の入会規約が設けられている場合もあります。相続する場合は、自分が条件に合致するのか、事前に確認しておくべきです。

ゴルフ会員権を相続する際の必要書類は、相続人全員の戸籍謄本(除籍謄本)、遺産分割協議書もしくは相続同意書、印鑑証明などです。これら必要書類を持って、ゴルフ場へ相続の申請を行えば名義変更が行えます。

名義変更料が高額なケースもあるので注意

その際には「名義変更料(書換料)」という名の手数料が必要なので注意です。名義変更料は平均すると30万円前後ですが、一部には100万円以上するゴルフ場もあるなど、相場には大きく差があります。酷いケースでは、会員権の値段よりも名義変更料の方が高額という、いびつなゴルフ場もあります。

※余談ですが、名義変更料が高額な理由は、それがゴルフ場側の唯一の収益機会だからです。実は会員権の売買自体は、客同士の「相対取引」なので、仮に会員権が一億円で売買されても、ゴルフ場には利益が入らない仕組みです。だから名門ゴルフ場ほど、名義変更料が高額なのです。

ゴルフ会員権の相続税の計算方法は、死亡日の時価(市場取引価格)の70%として評価します。つまり、500万円のゴルフ会員権を相続する場合は、350万円相当の資産を引き継ぐものとして、相続税を計算します。ちなみに、ゴルフ会員権の売却によって損失が出た場合、以前は損益通算で税金の還付も可能でしたが、2014年4月以降、この制度は廃止されています。

ゴルフ会員権の相続まとめ
・ゴルフ会員権の相続には(売却する場合も)名義変更が必要
・名義変更の必要書類は戸籍謄本や遺産分割協議書など
・相続税の計算の際は市場取引価格の70%の金額になる

少子高齢化でゴルフ人口は減少しており、またアコーディアやPGMなど大手チェーンの進出により、ビジターでも安い料金でプレーできる環境が整ってきました。今後、ゴルフ会員権が値上がりする要素は少ないので、相続では早めに売却処分した方が良いかも知れませんね。

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